夏の思い出

私は昔、バイクのレーサーになろうと思っていた。ライディングの勘が人より良いと自分で思い込み、いきなり自動車整備工場に就職した・・レース活動をするためだけに。
給料は16万円位、レース用のタイヤが一本3万したり、サーキットの練習走行代だけでも30分5000円掛かったりと、まったく資金的についていけないような状態。大きなチームを横目に見ながら、自分ですべてやらなければならない状況だった。
そんな私もあるきっかけでバイクレースの本場オーストラリアへ行った。きちんと整備をされたバイク、肉体的にはトレーナーがついてきちんと指導していただき、レースのことだけを考えればよい環境。成績も良く夢のような日々だった。複雑骨折をして日本に帰ってきたのだが、帰ってきた私に口の悪い人は何も残らなかったねと言った。
実家の玄関に飾ってある写真と両肩の手術跡だけが、現在残っている数少ないもの。梅雨になると肩が痛み出し、暑い夏がくると、あのときのことを思い出す。
そんな私が今はこうして会社を経営させていただき、沢山の人と知り合い、一緒に仕事をさせていただいている。相縁奇縁 本当に不思議なものです。

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